コロナ問題でフリーランスへの補償問題が紛糾してるが…正直どうなん?

政府は今月10日、新型コロナウイルスの感染拡大による各種学校の一斉休校に伴い、子育て世帯のフリーランスや自営業者を含む中小・小規模事業者向けに「一日4100円」の補償を検討していると発表した。

ただ、この内容に対してSNSでは賛否両論が入り乱れるさまざな意見が挙がってきた。筆者もフリーランスとして働く当事者なわけだが、さすがに静観できないので本音を吐き出してみることにした。

自由に決められるのがフリーランスのメリット

いやはや、本音をいえば難しいし誰の気持ちもグサッと突き刺さってくる。それはいうまでもなく、自分自身も当事者だから。しかし、だ。

フリーランスにはそもそも、保証という概念がない。なぜかといえば、どんな場面でも何かを決めるのは自分にあるからだ。

何の仕事を選ぶかも自分だし、取引先を決めるのも当然ながら自分。物事に一長一短があるのは世の常だが、とにかく自分の意思で自分を舵取りできるのは、他の働き方と異なる大きなメリットでもある。

そして、そのメリットがあるからこそ、日頃から自分自身(あるいは家族)に対するリスクヘッジを考えられるはずだし、セーフティネットを自由に作れるはずなのだが、なぜそうしてこなかったのかは疑問だ。

予期せぬ事態を考えるのも仕事

4100円という金額に対して反応しているフリーランスの方々も目立つのだが、そもそも「金額がどうあれ一定の収入が補償される」というコト自体、本来の立場からすれば優遇されている。

新型コロナウイルスの余波を「予期せぬ事態だから」と主張する人たちもいるが、そもそも仕事の依頼がなくなったり、何らかの事情で取引先との音沙汰がなくなったりするリスクを日頃から考えていなかったのか。

例えば、フリーランス向けに休業時の「所得補償制度」を独自に手がけている保険会社もあるが、いつかのタイミングで自分にとっての「万が一」を考える余地は、いくらでもあったはずだ。

ボクには正直、程度はあれどいつか降りかかるリスクに意識が向いていなかったとみえて仕方がないし、この時点で誰かをどれほど責めたところで、自分にとっての現状を変えられるとは到底思えない。


まあ、つらつらと述べてきたわけだが、自分も当事者である以上は、フリーランスなりの苦労は重々に承知しているつもりだ。

ただ、新型コロナウイルスにより実際に影響が出ている以上、フリーランスは今を教訓として「将来また似たような事態が起きたときに、二の舞を踏まないためにはどうするか」をしっかりと考えておくしかない。

(Visited 218 times, 1 visits today)