外出自粛の生活を強いられるなかで、くしくも「サブスクが定着していてよかった」と思えるこの頃。選択肢は多々あれど、オリジナルの骨太なドキュメンタリーや映画が多数アップされている「Netflix」を、視聴する機会も増えた。
じっくりと集中してみるもよし。最近では、何かをしながら映像を見る「ながら見」にもだんだんと慣れてきたが、どれを見ればよいか分からないという方に向けて、ボクが最近ハマっている「ホーンテッド:衝撃の超常現象」を紹介してみたい。
■アメリカ版『アンビリバボー』的
ホーンテッドは、現実に超常現象を体験した人々の証言と再現ドラマが交互に展開される。日本でいえば『奇跡体験!アンビリバボー』や、かつての『あなたの知らない世界』に近い。というより、パッケージはもはや古典的なソレだ。
超常現象とひとくちに言っても、このシリーズで取り扱っているのは様々。アメリカで製作されているのも影響しているのか、比較的「悪魔」にまつわるエピソードが多めな印象ではあるものの、UFOや得体の知れない「何か」に遭遇した話もある。
■分かっちゃいるけど怖い! お化け屋敷的演出
物々しい雰囲気を強く強調するためか、映像は全体的に暗め。しかし、超常現象を体験した方々の証言に基づき作られた再現ドラマはいずれも、ひとたび見始めると没入してしまうほどクオリティが高い。
現実にあった超常現象を取り上げているため、海外映画にありがちな「モンスター的ホラー」とは異なり、じわじわと恐怖が押し寄せてくるような演出が続く。
いわば「お化け屋敷的ホラー」のような印象も受けるが、例えば、窓ガラスが割れる瞬間に「バリンッ!」と急に大きなボリュームで効果音が加えられたり、来るぞ来るぞと分かってはいるものの、ちょっとしたこちら側のスキを突いてくる辺りが、作品の丁寧さを感じさせてくれる。
■シーズン2のエピソード1が個人的におすすめ
各エピソード自体が、一本につき20〜30分ほどと短くまとめられている見やすさもおすすめしたいところ。2020年4月現在、シーズン1〜2がいずれもエピソードが5本ずつ配信されているが、個人的に見てほしいのはシーズン2のエピソード1「悪霊のなす業」である。
エピソードは、ある介護施設で働いていた女性の証言から始まる。多くの入居者を抱える施設に、ある日、新たに入居してきたのは一人の老婆。施設内の一室で暮らし始めた彼女はやがて、凶暴化していく…という物語だ。
誰かとワーキャーしながら見てもアリだし、一人でひっそりと楽しむのもアリ。ただ、できればテレビの大画面で。部屋を暗くしたまま楽しめば、気分もいっそう高まるはずだ。