新型コロナウイルスの感染拡大により、都内を中心とした企業で「在宅勤務」や「テレワーク」を導入するケースが目立つ。
かくいうボクはフリーランスとして働いており、なかば強制的に在宅勤務をせざるをえない環境にあるのだが、経験からその悲喜こもごもを味わっているので、慣れない人たちのためにいくつかのコツを紹介してみたい。
朝起きたらまず着替える
自宅で仕事ができると聞くと、通勤もないし「楽チンだぜ!」と手放しで喜ぶ人たちもいるかもしれない。しかし、人間とは不思議なもので、楽な方へルーチンを切り替えるとなかなか抜け出せなくなる。
そのために欠かせないのが、シンプルながら「朝起きたら着替える」というコト。スーツやオフィスカジュアルのようにキリッとした格好でなくともよいが、仕事のスイッチへ切り替えるためにせめてちゃんとした格好にしよう。
誘惑は視界から遮るのが得策
すぐそばにベッドがあったり、いつでもテレビを付けられたりと自宅には何かと誘惑が多い。ちょっと休もうと思えばズルズルと引き込まれるようなトラップがいくつもあるが、一番の特効薬は視界から遮るコトだ。
間取りによっても異なるので想定するとキリがないものの、ベッドやテレビといったとりわけ人の心を惑わしやすいものには背を向けるのがベスト。もちろん別の部屋に逃げ込めるならなおよしで、ウイルス感染を懸念するならば本来は禁じ手(?)かもしれないが、どこか喫茶店なんかに逃げ込むのもアリだ。
また、自宅以外に足を運ぶならば、できればパソコンのバッテリーは持ち歩かない方がいい。近頃は電源が取れるお店も増えたが、人間は甘えてしまうもので充電が気にならないと、ダラダラしてしまいがち。まもなく迫りくる「0%」の恐怖で自分を追い込み、集中できる環境を整えよう。
仕事の息抜きは仕事で
誰に見張られることもなく、自分のペースで仕事を進められるのは在宅作業の大きなメリットだ。息抜きのタイミングを決められるのもしかりだが、こだわっておきたいのはその方法である。
息抜きというと、人によってはスマホのゲームを楽しんでみたり、それこそ自宅ならベッドで昼寝をするのも選択肢に入ってくるが、いったん手を止めるとなかなか仕事に戻れなくなる。そこでおすすめしたいのが、比較的軽めの仕事を息抜きに変えてしまう方法だ。
例えば、ボクの場合は原稿をまとめるのは比較的重めな仕事なのだが、息抜きとして先に控えている取材の下準備などを進めるようにしている。スマホをイジるとしても記事のネタになりそうな情報を調べてみたり、企画のアイデアをメモしたりと「やらなきゃいけないコト」ではなくて、仕事であっても「楽しそうなコト」に目を向けるよう心がけている。
在宅作業では、自分をいかにして律するかが強く試される。自由は不自由の中にあるという言葉もあるが、とはいえ、職場から解き放たれた何ともいえない高揚感も楽しさ。みなさんが効率よく、気持ちよく仕事ができるように願いたい。